中学生の子どもを持つお父さんやお母さんの中には、「志望校はいつまでに決めるべき?」「高校の見学会や説明会はいつ行けばいいの?」このような疑問を抱えていることもあるかもしれません。
高校受験は中学3年生になってから始まるように思われがちですが、実際には中学2年生の頃から少しずつ準備を進めると安心できます。
また、進路選択では「いつ」「何をするべきか」を知っているかどうかで、その後の準備のしやすさが大きく変わります。
特に推薦入試を考えている場合は、内申点や欠席日数などを早めに意識しておくと、より安心できると思います。
一般受験の場合も、本命の志望校や滑り止め校を決めるタイミングが重要になります。
しかし慌てる必要はありません。進路選択は一度に決めるものではなく、中学2年生から中学3年生にかけて段階的に進めていくものです。
この記事では、中学2年生から受験直前までの流れをもとに、各時期に親子で取り組むべきことを分かりやすく解説します。
進路の準備は中学2年生から始めると安心
中学生の進路は、中学3年生になってから考えればよいと思われがちです。
しかし実際には、中学2年生のうちから少しずつ準備を始めることで、余裕を持って進路選択を進めることができます。
だからと言って、中学2年生の段階で志望校を決める必要はありません。
この時期に大切なことは、次の2点です。
- 高校受験の仕組みを知ること
- 子どもの現状を把握すること
例えば、公立高校と私立高校の違いや、推薦入試と一般入試の違い、内申点がどのように使われるのかなど、基本的な知識を身につけておくと、その後の進路選択がスムーズになります。
そして中学3年生になると、内申点や模試の結果、高校の学校見学などを踏まえながら、志望校を具体的に絞り込んでいきます。
特に重要なのは中学3年生の2学期です。
推薦入試を利用する場合は出願準備が本格化し、一般受験の場合も志望校や滑り止め校をほぼ決定する時期になります。
そのため、進路を選択していく時の主な流れは、次のようになります。
【進路選択の流れ】
| 学年の時期 | 主な取り組み |
|---|---|
| 中学2年生 | 高校受験の仕組みや高校の種類を知る |
| 中学3年生の1学期 | 内申点や進路の方向性を確認する |
| 中学3年生の夏休み | 高校見学や説明会に参加する |
| 中学3年生の2学期 | 志望校を具体的に決定する |
| 中学3年生の3学期 | 出願・受験本番を迎える |
進路の選択は、一度に決めるものではありません。各時期にやるべきことを理解し、計画的に準備を進めることが、後悔しない進路選択につながります。
中学2年生で始めたい進路準備
中学2年生は、まだ受験まで時間がある時期です。
そのため、この段階で無理に志望校を決める必要はまったくありません。
しかし、中学3年生になってから慌てないためにも、少しずつ進路について考え始めることは大切です。
特に高校受験の仕組みや内申点の重要性を少しだけでも理解しておくと、その後の準備がスムーズになります。
ここでは、中学2年生のうちに親子で取り組んでおきたい進路準備について解説します。
はじめに、高校受験の仕組みを知る
最初に行いたいのは、高校受験の基本的な仕組みを理解することです。
高校受験には、主に公立高校と私立高校があります。
また、一般入試だけでなく、推薦入試や特色選抜など、さまざまな受験方法があります。
お父さんやお母さんも高校受験を経験してい人が非常に多いので、ある程度は理解できると思いますが、入試制度は地域や時代によって変化しています。
まずはお住まいの都道府県の高校入試制度について調べ、大まかな流れを把握しておくと安心できると思います。
この段階では細かな制度まで覚えたり、理解する必要はありません。「高校受験には複数の選択肢がある」ということを知るだけでも十分です。
内申点の重要性を理解する
中学2年生のうちに、できれば知っておきたいのが、内申点の重要性です。
多くの高校入試では、当日の学力試験だけでなく、学校の成績や出席状況などをまとめた内申書も評価の対象になります。
特に推薦入試では、内申点が出願条件のひとつになるような高校もあります。
そのため、受験勉強は中学3年生から頑張ればよい、と考えていると、後から取り返せない場合があります。
定期テストだけでなく、提出物や授業態度なども評価の対象になるので、日頃の学校生活を大切にすることが重要です。
まずは現在の成績表を見ながら、子どもの学習状況を把握しておくのがよいと思います。
子どもの現状を把握する
進路の選択を進めるうえで重要なのは、今の子どもの成績だけでなく、得意科目や不得意科目などを知ることです。
まだ志望校を決める必要はありませんが、子どもの状況を整理しておくと、今後の進路の選択がしやすくなります。
確認しておきたいポイントは次のようなものです。
- 現在の成績や得意科目・苦手科目
- 部活動や学校生活への取り組み状況
- 通学にかけられる時間や範囲
- 将来やりたいことや興味のある分野
- 本人が学校生活にどのような思いを持っているか
中学2年生の段階では、正確な進路を決める必要はありません。
親子で話し合いながら、子どもの特徴や希望を整理することが大切です。
気になる高校を少しだけチェックする
中学2年生になったら、高校について少しずつ情報収集を始めるのもよいかもしれません。
ただし、この時期に志望校を決定する必要はまったくありません。
大切なのは、どのような高校があるのかを知ることです。
地域によっては、公立高校・私立高校だけでなく、通信制高校や定時制高校など、さまざまな選択肢から選べる場合もあります。
その逆に、多くの選択肢がない地域もあるので、それぞれの環境に合わせた進め方になると思います。
複数の高校が選べる場合は、高校ごとに学習内容や校風、通学環境、そして受験方法などを、学校のホームページなどを見て、気になる学高校をチェックするのもよいでしょう。
なお、高校の受験方法については、別記事「中学生の進路について|高校の受験方法・選抜方法をわかりやすく解説」で詳しく整理しています。
中学3年生の1学期にやること
中学3年生に進級すると、最初の1学期から本格的な進路準備が始まります。
まだ受験本番までは時間がありますが、この時期の行動が夏休み以降の進路の選択に大きく影響する場合があります。
特に、内申点や志望校の方向性を確認しながら、担任の先生に相談したり、親子で具体的な進路について話し合いを始めることが大切です。
ここでは、中学3年生の1学期に取り組んでおきたい内容を解説します。
最新の内申点を確認する
まず行いたいのが、現在(中学3年生の1学期)の内申点の確認です。
高校受験では当日の学力試験だけでなく、通知表の成績も重要な評価対象になります。
特に推薦入試では、一定以上の内申点が出願条件のひとつになっている高校もあります。
そのため、現在の成績でどの程度の高校が目指せるのかを把握しておくことが大切です。
もし成績に不安がある場合は、提出物や授業態度などで改善できる部分がないか、担任の先生などと確認してみるのもよいと思います。
中学3年生の1学期は、まだ内申点を上げるチャンスが残されている時期でもあるので、担任の先生としっかりと話をすることが大切です。
担任と進路について相談を始める
進路について悩みや気になることがある場合は、早めに担任の先生と相談することをおすすめします。
お父さんやお母さんは、三者面談の時に相談しようと、考える場合が多いかもしれませんが、状況によってはそれでは少し遅い場合もあります。
特に推薦入試を検討している場合や、成績・欠席日数に不安がある場合は、1学期の最初の段階から積極的に相談を始めても、まったく問題ありません。
分からないことがあれば遠慮せず相談し、早めに情報を集めておくとよいでしょう。
ただし、非常に多くの中学校で、6月頃から三者面談などを実施します。
中学校によっては、具体的な相談はその時まで待つように言われる場合もあるので、学校の進め方に従うことになります。
高校説明会やオープンスクールの日程を調べる
多くの高校で、中学3年生を対象にした学校説明会やオープンスクールが開催されます。
これらのイベントは主に夏休みから秋にかけて行われますが、申込開始は1学期中という高校もあります。
そのため、1学期のうちから日程を確認しておくことが重要です。
学校のホームページや募集要項などを確認し、参加したい高校をリストアップしておきましょう。
実際に学校へ足を運ぶことで、パンフレットだけでは分からない雰囲気や通学環境を知ることができます。
高校によっては、参加人数を制限している場合もあります。
また、人気のある高校は、人数制限ですぐに締め切りになる場合もあるので、早めにチェックしておくことが大切です。
推薦入試を考えている場合は条件を確認する
推薦入試を希望している場合は、この時期に出願条件を詳しく確認しておきましょう。
推薦入試では、単純に成績が良ければ受験できるわけではありません。
高校によっては、次のような条件が設定されている場合があります。
- 一定以上の内申点
- 欠席日数の基準
- 部活動や生徒会活動の実績
- 学校長の推薦
- その他
推薦で高校への進学を検討している場合は、1学期の段階で条件を確認しておくことが重要です。
また、不明な点があれば担任の先生にも相談しながら準備を進めましょう。
中学3年生の夏休みにやること
中学3年生の夏休みは、高校の進路を考えていくうえで非常に重要な時期です。
多くの中学校で、夏休みに三者面談などがおこなわれることが特徴的です。
また、普段の学校の授業がなくなるので、受験勉強に集中できるようになります。また、高校の学校見学や学校説明会なども多く開催されます。
そして、2学期になると進路を本格的に決めなければいけなくなるので、夏休みのうちに志望校の候補を整理しておくことが大切です。
ここでは、中学3年生の夏休みに親子で取り組みたい内容を解説します。
担任との三者面談で方向性を確認する
夏休みの初めには、三者面談が行われる学校が非常に多くあります。
学校によっては、五者以上で面談を行い、いろいろな角度から子どもの進路について、議論する場合もあります。
夏休みにおこなわれる面談は、進路の選択において非常に重要な機会で、子どもの進路についての方向性を確認していきます。
担任の先生はこれまでの成績や学校生活の様子を把握しているので、過去の進路実績も参考にしながらアドバイスをしてくれます。
また、現在の成績で受験可能かどうか、推薦の対象になりそうかなど、学校側の見解を確認できる貴重な場でもあります。
面談の際は、お父さんやお母さんだけで判断するのではなく、本人の希望もしっかり伝えることが大切です。
疑問や不安がある場合は遠慮せず質問し、進路の方向性を整理しておくのがよいと思います。
高校見学やオープンスクールへ参加する
夏休みに最優先で取り組みたいのが、高校の学校見学やオープンスクールへの参加です。
高校のホームページやパンフレットだけでは、実際の学校の雰囲気までは分かりません。
校舎の様子や生徒の表情、先生方の対応などは、実際に足を運んでみて初めて分かることが多いです。
また、直接高校へ行くことで、通学時間や通学経路を確認できることも大きなメリットです。
高校は、今通っている中学校よりも遠くになる場合があるので、「無理なく通えるかどうか」は非常に重要なポイントになります。
可能であれば、第一志望校だけでなく、複数の高校を見学して比較してみましょう。
実際に見学したことで、「思っていた雰囲気と違った」「こちらの高校の方が合いそうだった」という感想になることも珍しくありません。
志望校候補を絞り込む
夏休みは、志望校候補を具体的に整理する時期でもあります。
この段階では、まだ最終決定をする必要はありませんが、夏休み期間中は、実際の受験を見据えて考えることも大切です。
ある程度候補を絞り込み、秋以降の進路相談に備えておくことが大切です。
その際は、偏差値だけで判断するのではなく、次のような点も確認しましょう。
- 通学時間や通学手段
- 学校の雰囲気や校風
- 部活動や学校行事
- 進学実績や就職実績
- 子ども本人が通いたいと思えるか
お父さんやお母さんの希望だけで決めるのではなく、本人の意見も十分に聞きながら候補を整理することが大切です。
受験勉強の計画を立てる
夏休みは受験勉強を本格化させる時期でもあります。
ただし、やみくもに勉強時間を増やせばよいわけではありません。
模試や定期テストの結果を見ながら、どの教科に課題があるのかを確認しましょう。
そのうえで、9月以降の学習計画を立てていきます。
特に受験生の夏休みは、「苦手科目の基礎固め」として重要な時期になる場合もあります。
応用問題ばかりに取り組むのではなく、基礎知識や基本問題を確実に身につけることを優先するとよいかもしれません。
また、推薦入試を考えている場合は、面接や作文、小論文などの対策が必要になることもあります。
受験方式に応じて必要な準備を確認し、計画的に進めることが大切です。
夏休みが終わる頃には、「受験する可能性が高い高校」と「今後の学習方針」がある程度見えている状態を目指しましょう。
中学3年生の2学期にやること
中学3年生の2学期は、高校の進路を選択するうえで最も重要な時期です。2学期からは実際に受験する高校を決める段階に入ります。
また、推薦入試を受ける場合は出願準備が本格化し、公立高校や私立高校の一般受験を考えている場合も志望校を固める必要があります。
2学期は学校行事が多く予定されている場合もあり、受験本番まで残された時間は意外と長くありません。
後悔しない進路選択のためにも、この時期にやるべきことを一つずつ進めていきましょう。
志望校を具体的に決定する
2学期に入ったら、まず志望校を具体的に決定していきます。
最終的な出願はまだ先になりますが、この時期には受験する可能性の高い高校を絞り込んでおく必要があります。
これまでの内申点や模試の結果、高校の学校見学などで感じた印象を、総合的に考えながら検討しましょう。
また、本人が本当に通いたいと思える学校かどうかも重要なポイントです。
お父さんやお母さんの希望だけで決めるのではなく、子どもの意思も尊重しながら話し合いを進めていくことが大切です。
高望み校と安全校など、併願校を整理する
一般受験を考えている場合は、「第一志望校だけ」を考えるのではなく、併願校を整理しておくことが大切です。
模試の結果や判定が厳しい高校を第一志望にすることもありますが、その場合でも万が一に備えて、現実的に合格が見込める高校も検討しておく必要があります。
受験指導では一般的に、次のような考え方をすることが多いです。
- 第一志望校(チャレンジ校)
- 実力相応校
- 安全校
受験の志望校選びに関しては、いろいろな考え方がありますが、選択肢を複数持っておくことで、出願直前になって慌てるリスクを減らすことができます。
併願校の整理に関しては、入試日の重なりなども考える必要も出てくるので、十分に検討する必要があります。
推薦入試を受ける場合は出願準備を進める
推薦入試を希望する場合は、2学期から具体的な準備が始まります。
特に、多くの高校で面接が必須になっているので、面接の対策は絶対に必要になります。
一部の高校では、作文や小論文、またはプレゼンテーションなどを実施していることもあるので、各高校の推薦試験の対策をすることになります。
推薦入試は一般受験より早く実施されるので、時間に余裕を持つことが大切です。
そして、中学校が用意する内申書やその他の出願書類なども念入りに確認する必要があります。
とにかく推薦入試の場合は、担任の先生としっかりと相談して、学校と連携しながら進めていくことが大切です。
また、推薦試験の条件をクリアーしているからといって、その高校入試で合格になったわけではありません。
一般試験に向けての取り組みも同時に進める必要があるので、このことも含めて担任の先生と十分なコンタクトを取ることが重要です。
担任との三者面談で受験校を決定する
2学期の終わりから12月末にかけて、受験前の最終的な相談や打合せが、多くの中学校で行われます。
三者面談や保護者のみの相談会など、学校によってスタイルはいろいろあると思います。
この時期に行われる担任の先生との面談は極めて重要で、受験を希望する高校を最終的に決定することが目的です。
入学試験の日程を調整するなど、細かな打ち合わせが必要な場合もあります。
この面談の時に慌ただしくならないように、事前に整理と準備をしておくことが重要です。
中学3年生の3学期にやること
中学3年生の3学期は、いよいよ受験本番を迎える時期です。
ここまで準備してきた進路選択を実際の受験につなげる段階になります。
この時期は新しいことを始めるというよりも、出願や受験本番の準備を確実に進めることが重要です。
また、合格発表後の手続きもあるので、最後まで気を抜かずに取り組みましょう。
出願を行う
3学期の1月になると、多くの高校で出願手続きが行われます。
公立高校と私立高校では日程が異なるので、各学校の募集要項などを確認しながら準備を進めることが大切です。
また、近年はインターネットによるWEB出願が主流となっていますが、各中学校によって対応方法が異なります。
WEB出願については、事前に担任の先生と打ち合わせをしたり、中学校の進め方に従うことが大切です。
出願手続きは中学校を通じて行うことが多いので、担任の先生からの連絡を見落とさないよう注意が必要です。
中学校によっては、3学期の初めに、出願前の最終的な保護者面談を実施している場合もあります。
3学期はお父さんやお母さんも神経を使う時期ですが、冷静に対応することを心がけましょう。
受験本番に向けて体調管理を行う
受験直前になると、多くの家庭が勉強時間ばかりに意識を向けがちです。
しかし、この時期は体調管理も同じくらい重要になります。
体調を崩してしまうと、本来の実力を発揮できなくなる可能性があるからです。
特に受験直前は、次のような点を意識しましょう。
- 十分な睡眠時間を確保する
- 生活リズムを整える
- 無理な夜更かしをしない
- 感染症対策を行う
- 受験当日の持ち物を確認する
また、お父さんやお母さんが過度に緊張したり不安になってしまうと、子どもにプレッシャーを与えかねません。
この時期は結果を急ぐよりも、落ち着いて受験当日を迎えられる環境づくりを心がけましょう。
合格後の準備も始める
受験が終わると、つい安心してしまいがちです。
しかし、高校生活に向けた準備も忘れてはいけません。
合格後は入学手続きや制服の採寸、教材購入など、さまざまな準備が必要になります。
また、高校によっては春休み中に課題が出されることもあります。
特に受験勉強が終わった直後は生活リズムが崩れやすいので、高校生活を見据えて規則正しい生活を続けることも大切です。
新しい環境で良いスタートを切るためにも、合格後の準備までしっかり進めていきましょう。
中学3年生の進路準備スケジュールまとめ
ここまで解説した内容を、時期ごとに整理すると以下のようになります。
なお、それぞれの時期における取り組みは中学校によって異なるので、あくまでも目安としてください。
【中学3年生の進路選択スケジュール】
| 時期 | 取り組む内容 |
|---|---|
| 中学3年の1学期 |
【最新の内申点を確認する】 現在の成績を把握し、受験可能な高校の目安を確認する。 【担任と進路について相談を始める】 進路の方向性や推薦の可能性について早めに相談する。 【高校説明会やオープンスクールの日程を調べる】 夏以降の学校見学に向けて情報収集を行う。 【推薦入試を考えている場合は条件を確認する】 内申点や欠席日数などの出願条件を把握する。 |
| 中学3年の夏休み |
【担任との三者面談で方向性を確認する】 学校側の意見も参考にしながら進路の方向性を確認する。 【高校見学やオープンスクールへ参加する】 学校の雰囲気や通学環境を実際に確認する。 【志望校候補を絞り込む】 高校見学や成績を踏まえて候補校を整理する。 【受験勉強の計画を立てる】 苦手分野を把握し、秋以降の学習方針を決める。 |
| 中学3年の2学期 |
【志望校を具体的に決定する】 受験する高校を現実的に検討し始める。 【高望み校と安全校を整理する】 第一志望だけでなく滑り止め校も検討する。 【推薦入試を受ける場合は出願準備を進める】 面接や作文などの対策を始める。 【担任との三者面談で受験校を決定する】 学校側との最後の確認をして受験校を決める。 |
| 中学3年の3学期 |
【担任との面談で出願の最終確認をする】 中学校によっては保護者面談があり、出願の最後の調整と確認を行う。 【最終出願を行う】 必要書類や出願手続きを確認しながら進める。 【受験本番に向けて体調管理を行う】 生活リズムを整え、万全の状態で試験に臨む。 【合格後の準備も始める】 入学手続きや高校生活に向けた準備を進める。 |
各中学校によって、それぞれの対応や保護者面談の時期などに違いがあります。
お父さんやお母さんは、進路ガイダンスに従って行動をとることになるので、学校からの連絡に細心の注意を向けることが大切です。
元高校教師として保護者に伝えたい2つのこと

ここまで、中学生の進路選択の流れについて解説してきました。
進路の選択にはさまざまな考え方がありますが、私が特に大切だと思うのは、「最後までしっかり悩むこと」と「親が主導権を握りすぎないこと」の2つです。
ここでは、私が高校教師をしてきた経験から、お父さんやお母さんにお伝えしたい2つのことを整理します。
志望校の決定は、ギリギリまで悩んでよい
お父さんやお母さんの中には、「早く志望校を決めなければ」と焦ってしまう場合があると思います。
しかし、私は進路選択については、ギリギリまで悩んで良いと考えています。
多くの中学校で高校への出願をまとめて行っています。
そのため、3学期の1月頃には出願先を確定するための「最終決定日」が設けられていることが一般的です。
この日を過ぎると、高校の出願締切日まで余裕があったとしても、志望校を変更できない場合があります。
すなわち、受験する高校を決めるタイムリミットがあるので、その日までは十分に悩んでほしいと思います。
気になる高校があれば、気が済むまで何度でも見学して大丈夫です。
悩むことは非常によいことなので、悩むことから逃げないようにしましょう。
親はサポート役に徹することが大切
進路選択になると、お父さんやお母さんが主導権を握ってしまう家庭も少なくありません。
高校のパンフレットを集めたり、学校見学の日程を調べたり、進路についての情報を整理したりすることを、すべてお父さんやお母さんが行ってしまう場合もあります。
しかし、中学生は学校で進路指導やガイダンスを受けています。
高校受験について学び、進路について考える機会も十分に与えられています。
そのため、子ども自身がパンフレットを集めたり、学校見学の予定を確認したりすることが大切です。
何でもお父さんやお母さんが先回りしてしまうと、子ども自身が進路について考え、判断する機会を奪ってしまいます。
お父さんやお母さんは、子どもが本当に困っているときに、しっかりと支えてあげてほしいと思います。
中学生の進路選択でよくある質問(FAQ)
進路の準備を進める中で、「志望校はいつ決めればいいの?」「推薦入試はいつから準備するの?」など、細かな疑問が出てくると思います。
また、高校受験の制度は都道府県の地域によって異なるので、不安を感じるお父さんやお母さんもいるかもしれません。
ここでは、中学生の進路選択についてお父さんやお母さんが疑問に思うことを整理しました。
本文で紹介しきれなかった内容も補足していますので、進路準備の参考にしてください。
Q. 進路は中学何年生から考え始めればよいですか?
A.おすすめは中学2年生からです。
ただし、この時期に志望校を決める必要はありません。
中学2年生では、高校受験の仕組みや高校の種類を知り、子どもの学力や興味・関心を整理することが主な目的になります。
そして中学3年生になると、内申点や模試の結果を参考にしながら、具体的な志望校を検討していきます。
特に推薦入試を考えている場合は、内申点や欠席日数などの条件が関係するため、早めに情報収集を始めておくと安心です。
進路選択は中学3年生になって突然始まるものではありません。
中学2年生から少しずつ準備を進めることで、余裕を持って進路を考えられるようになります。
Q. 中学2年生で志望校を決める必要はありますか?
A.中学2年生の段階で志望校を決める必要はありません。
むしろ、この時期は特定の高校に絞り込むよりも、幅広く情報収集を行うことが大切です。
高校には、公立高校や私立高校だけでなく、通信制高校や定時制高校などさまざまな選択肢があります。
また、中学2年生から中学3年生にかけて成績や興味・関心が変化することも珍しくありません。
そのため、早い段階で一つの高校に決めてしまうと、かえって選択肢を狭めてしまう場合があります。
中学2年生では、「どのような高校があるのか」「どのような受験方法があるのか」を知ることを優先しましょう。
そして中学3年生の夏休みから秋頃にかけて、高校見学や模試の結果などを参考にしながら、志望校を具体的に検討していくのがおすすめです。
Q. 学校見学やオープンスクールはいつ参加すればよいですか?
A.中学3年生の夏休みから、各高校で説明会や見学会、そしてオープンスクールを開催しています。
3年生になったら、各高校の開催日に合わせて参加するのがよいと思います。
この時期であれば、まだ志望校を最終決定する前なので、複数の高校を比較しながら検討することができます。
パンフレットやホームページだけでは分からない校風や生徒の雰囲気、通学環境などを確認できるので、最低でも必ず高校を見学しましょう。
なお、人気の高校では事前予約が必要な場合もあります。
そのため、中学3年生の1学期には各高校のホームページを確認し、説明会の日程を調べておくと安心です。
早い段階で高校の雰囲気を知ることで、その後の進路選択がスムーズになります。
Q. 志望校はいつまでに決めればよいですか?
A.一般的には、中学3年生の2学期末までに、ある程度決めておくと安心できます。
ただし、無理に決める必要はありません。出願の期限のギリギリまで悩んでもまったく問題ありません。
各中学校の進め方では、夏休み以降の学校見学やオープンスクール、模試の結果などを参考にしながら、2学期の終わりには志望校を具体的に絞り込んでいきます。
推薦入試を受ける場合は、中学校によっては校内選考などをおこなうこともあるので、2学期の早い段階で方向性を決めることになります。
また一般受験の場合は、第一志望校だけでなく、安全校などの併願校についても整理する必要があります。
志望校をいつまでに決定するのかは個人差があるので、友達のペースに振り回されずに、マイペースで取り組むことが大切です。
各中学校の方針やガイダンスに従って、ギリギリまで悩んでよいと思います。
Q. 推薦入試を考えている場合は、いつから準備を始めるべきですか?
A.推薦入試の準備は、中学3年生になってからで大丈夫です。
中学生には、学校行事や部活動や課外活動など、やるべきことが多くあります。
推薦入試の準備を早めに進めることも大切ですが、まずは中学生生活をしっかりと充実させることが大切です。
各高校は、そのような中学生を推薦で受け入れることを望んでいます。
中学3年生になったら、現在の内申点で推薦を狙える可能性があるのかどうかを、担任の先生と相談すればよいと思います。
そして、各中学校によって、推薦希望者の対応が異なるため、学校の方針に従いながら進めていくのがよいでしょう。
また早い学校では、中学2年の時から進路のガイダンスが始まるので、この時に相談するのもよいと思います。
Q. 内申点はいつの成績が高校受験で使われますか?
A.高校受験で使われる内申点については、公立高校の場合は都道府県によって異なります。
また、私立高校の場合は、都道府県に関係なく、それぞれ独自のルールを設けています。
推薦入試で高校受験を検討している場合、お住いの地域によっては「3年生になってから頑張ればよい」と考えていると、手遅れになることもあるので注意が必要です。
具体的には、中学3年時の成績だけなのか、中学2年時も含めるのか、そして中学1年時からの3年間の成績なのか、など内申点の計算方法は複数あります。
内申点の扱いについては、お住まいの都道府県の入試制度を調べるのもよいですが、各中学校の進路説明会などで話題になることが多いので、その時に確認するのがよいと思います。
私立高校を希望する場合は、個人的に調べるか、担任の先生に相談してみるのがよいでしょう。
Q. 親と子どもで希望する進路が違う場合は、どうすればよいですか?
A.まずは、親子で冷静に話し合うことが大切です。
しかし、お互いの考えや思いを否定して話し合うと、感情的な対立になってしまうことがあるので注意が必要です。
中学生が受験で高校を選ぶ際、決定的な決断ポイントが明確にあるとは限りません。
「何となく行きたい」「この高校が良さそう」「友達が行くから自分も」など、漠然とした理由で選ぶことも、ごく普通なことです。
お父さんやお母さんが、子どもに通ってほしい希望の高校があっても、子どもが別に行きたい高校がある場合は、最終的にお父さんやお母さんが折れなければいけません。
子どもが希望する高校に大きな問題などがなければ、なおさらお父さんやお母さんが譲らなければいけません。
お父さんやお母さんが、今後の大学進学のことや、将来のことなどを、どんなに心を込めて話をしても、子どもにとってはまだまだ先の話過ぎて、理解が追い付かないことがあります。
子どもを説得して、お父さんやお母さんの希望する高校に進学させても、子どもにとって、決してよい人生になるわけではありません。
高校入学を目指す子どもにとって、最も大切なことは、これから始まる高校生活を、クラスや部活の友達と楽しく過ごし、高校生としてのびのびと活動し、ストレスなく気持ちよく生活することです。
そのためには、高校受験で何を優先するべきか、ということを考えることが重要です。
本人が納得して高校へ進学できるよう、お父さんやお母さんはサポートに専念することを心がけてほしいと思います。
ここで紹介したFAQは、中学生の進路選択でよくある疑問を中心にまとめたものです。
ただし、進路の選択は地域の入試制度やそれぞれの子どもの状況によっても異なるので、すべての疑問を解決できるわけではありません。
進路について悩んだ場合は、担任の先生や進路担当の先生と相談しながら、子どもに合った選択肢を検討することが大切です。
まとめ|進路は早く決める必要はない。出願ギリギリまで悩んで大丈夫
この記事では、中学生の進路選択の流れについて、中学2年生から受験直前までの時期ごとに解説しました。
進路について考え始めるのは中学2年生頃から進めれば安心できますが、それは早く志望校を決めるためではありません。
高校受験の仕組みを知ったり、学校見学に参加したりしながら、少しずつ自分の考えや気持ちを整理するためです。
実際には、多くの中学校で進路指導や進路ガイダンスが行われています。
担任の先生や進路担当の先生も、生徒一人ひとりの進路について丁寧にサポートしてくれます。
まずは学校の進路指導に沿って準備を進めることが大切です。
その一方で、お父さんやお母さんが焦って先走りする必要はありません。
私は高校教師をしていた際、長いこと入試担当を引き受けていました。中学校の先生や、中学生の親子との相談対応を多く経験しました。
中学2年生の親子が受験で相談に来たとき、「今は目の前にある、中学校の生活を充実させましょう」という話をしました。
そして生徒に、「友達といっぱい遊んで、楽しく過ごしましょう。そして来年、3年生になったらまた来てください。」と伝えました。
これは私個人の考え方というだけなく、当時の高校の方針でもあったからです。この考え方は、今も変わりません。
そして、進路の選択を決定するタイミングは、一人ひとり異なります。
なかなか志望校が決まらない場合は、たくさん悩んで大丈夫です。ギリギリまで決める必要はありません。
お父さんやお母さんはやきもきするかもしれませんが、優しく子どもを見守ってほしいと思います。
なお、中学卒業後の進路先・高校受験については、別記事「中学生の進路の選び方・高校受験について|進学先や受験方法をわかりやすく解説」で詳しく整理しています。
また、高等専門学校について調べる場合は、別記事「高等専門学校(高専)とは?特徴や進学・就職をわかりやすく解説」で詳しく解説していますので、参考にしてください。
サイト運営者:元赤点教師
元高校教師(教員歴15年)。進路指導部や各学年の担任として多くの生徒や保護者の相談に関わってきました。子どもの頃は勉強が苦手で赤点ばかりの生徒でしたが、その経験から「勉強が苦手な子の気持ち」がよく分かります。現在は、勉強や学校生活に悩む子どもを持つ保護者の方へ向けて、教育情報を分かりやすく発信しています。また、発達特性(ADHD)や勉強が苦手な子の学習方法について、現場経験をもとに解説しています。私についてはプロフィールで簡単な生い立ちを書いています。
