「不登校でこのまま高校に進学できるのか不安…」「勉強が苦手で、全日制高校は正直ついていける気がしない…」
そんな悩みを抱えているお父さんやお母さんにとって、通信制高校は現実的で有力な選択肢です。
実際に高校現場で多くの生徒を見てきた経験から言えるのは、環境が合えば子どもはきちんと前に進めるということです。
ただし、通信制高校はどこでも同じではありません。選び方を間違えると「合わずに続かない」ということも起こるのが現実です。
この記事では、元高校教師の経験をもとに、次のポイントについて解説します。
- おすすめの通信制高校の比較
- 失敗しない選び方のポイント
- 不登校・ADHD・勉強が苦手な子どもに合う学校の特徴
どこを選べばいいか分からない、という状態から一歩前に進めるようになると思うので、ぜひ参考にしてください。
通信制高校おすすめ比較【一覧表】
通信制高校は学校ごとに特徴やサポート体制が大きく異なります。そのため、個別の説明を見る前に、まずは全体像を把握しておくことが重要です。
ここでは代表的な通信制高校をタイプ別に整理し、それぞれの違いを比較できるようにまとめています。
それぞれの学校には向き・不向きがあるので、どれが良いかではなく「子どもに合うかどうか」という視点で確認してみてください。
【通信制高校おすすめ比較】
| 項目 | バランス型 | サポート重視型 | 自由型 | 専門特化型 |
|---|---|---|---|---|
| 特徴 | 通学とオンラインのバランスが良い | 個別指導・面談など支援が充実 | オンライン中心で自由度が高い | 専門分野に特化した学習が可能 |
| 向いているケース | 特性がまだはっきりしない・様子を見たい | 不登校・学習面に強い不安がある | 集団が苦手・自分のペースを優先したい | やりたい分野がある・興味を活かしたい |
| サポート体制 | 必要に応じてサポートあり | 担任・個別指導など手厚い | 最低限(自己管理が前提) | 分野ごとの指導・実習あり |
| 通学スタイル | 週1〜選択制 | 通学+個別対応 | 基本は通学なし | 通学中心(コースによる) |
| 代表的な学校 | 第一学院高等学校・N高等学校・S高等学校 | トライ式高等学院・KTCおおぞら高等学院 | ルネサンス高等学校・鹿島学園高等学校 | ヒューマンキャンパス高等学校・クラーク記念国際高等学校 |
通信制高校は学校ごとの違いが大きいので、気になる場合は複数校の資料を比較しながら検討すると理解しやすいと思います。
タイプ別の通信制高校
通信制高校は学校ごとに特徴が大きく異なるので、タイプごとに整理して見ていくと違いが分かりやすくなります。
ここでは、代表的な通信制高校をタイプ別に紹介し、それぞれの特徴や向いているケースを簡単にまとめています。
子どもの状況に近いタイプから確認していくことで、学校選びの方向性が見えやすくなります。
バランス型:第一学院高等学校(その他、N高等学校・S高等学校など)
第一学院高等学校は、通学とオンラインを組み合わせたバランスのよい学習環境が特徴の通信制高校です。
子どもの状況に合わせて無理のない通い方が選べるので、「どのタイプが合うかまだ判断しきれない」という場合にも検討しやすい選択肢です。
【第一学院高等学校の基本情報】
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 特徴 | 通学とオンラインを組み合わせた柔軟な学習スタイル |
| 向いているケース | お子さんに合う学習スタイルを探している・無理のない通学から始めたい |
| サポート体制 | 担任制によるフォローや学習サポートあり |
| 通学スタイル | 週1〜選択可能(キャンパスによる) |
| 注意点 | 自由度が高い分、子どものペースに合うかの確認が重要 |
バランス型の通信制高校は、極端にサポートに寄るわけでも、完全に自由でもないため、最初の選択肢として検討されることが多い学校のタイプです。
サポート重視型:トライ式高等学院(その他、KTCおおぞら高等学院など)
トライ式高等学院は、個別指導を中心としたサポート体制が特徴の通信制高校です。
学習面だけでなく、生活リズムや通学への不安にも配慮されているので、不登校の経験がある子どもや、学習に不安がある場合に検討されやすい学校のタイプです。
【トライ式高等学院の基本情報】
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 特徴 | 個別指導を中心とした手厚いサポート体制 |
| 向いているケース | 不登校の経験がある・学習に強い不安がある |
| サポート体制 | 担任・講師による個別対応や面談あり |
| 通学スタイル | 通学型(頻度は個別に調整可能) |
| 注意点 | サポートが手厚い分、費用や通学負担の確認が必要 |
サポート重視型は、まず「続けること」を重視したい場合に選択肢となる学校のタイプです。
自由型:ルネサンス高等学校(その他、鹿島学園高等学校など)
ルネサンス高等学校は、オンライン中心で自分のペースで学習を進めやすい通信制高校です。
通学の負担が少なく、時間や場所に縛られにくいので、集団が苦手な子どもや、自分のリズムで学びたい場合に選ばれやすい学校のタイプです。
【ルネサンス高等学校の基本情報】
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 特徴 | オンライン中心で自由度が高い学習スタイル |
| 向いているケース | 集団が苦手・自分のペースを重視したい |
| サポート体制 | 必要最低限(自己管理が前提) |
| 通学スタイル | 基本は通学なし(スクーリングあり) |
| 注意点 | 学習管理や生活リズムを自分で整える必要がある |
自由型は、子どもの特性に合えば負担を大きく減らせますが、合わない場合は継続が難しくなることもあります。
実際の学習環境を確認しながら、無理なく続けられるかを判断することが重要です。
専門特化型:ヒューマンキャンパス高等学校(その他、クラーク記念国際高等学校など)
ヒューマンキャンパス高等学校は、IT・美容・芸能などの専門分野に特化した学びが用意されている通信制高校です。
一般的な学習に加えて、興味のある分野に取り組めるので、学習への意欲につながりやすい特徴があります。
【ヒューマンキャンパス高等学校の基本情報】
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 特徴 | 専門分野に特化したカリキュラム |
| 向いているケース | やりたい分野がある・興味を活かしたい |
| サポート体制 | 分野ごとの指導や実習あり |
| 通学スタイル | 通学中心(コースによる) |
| 注意点 | 途中で進路変更する場合は条件を確認する必要がある |
専門特化型は、子どもの興味や将来の方向性がある程度見えている場合に選択肢となる学校のタイプです。
分野やコースによって内容が異なるので、具体的なカリキュラムを確認しながら比較することが重要です。
なお、通信制高校のこれら4つのタイプに関しては、別記事「通信制高校の種類をわかりやすく解説|4つのタイプ別に向いている子と学校例を紹介」でも詳しく整理していますので、参考にしてください。
通信制高校の選び方(失敗を防ぐポイント)
通信制高校は学校ごとの違いが大きいので、選び方によって通いやすさや学習の継続に差が出やすい傾向があります。
ここでは、子どもに合った学校を選ぶために確認しておきたい主なポイントを整理します。
サポート体制を見る
まず確認したいのは、どの程度のサポートが受けられるかという点です。
- 担任や相談できる体制があるか
- 個別指導や学習フォローがあるか
- 生活面のサポートが用意されているか
特に不登校の経験がある子どもの場合は、学習面だけでなく生活面の支援も含めて確認しておくことが重要です。
通学スタイルを確認する
通信制高校と一言でいっても、通学の頻度やスタイルは学校によって異なります。
- 週何回通学する必要があるか
- オンラインのみで完結できるか
- 通学頻度を選べるか
無理なく通えるかどうかは継続に直結するため、子どもの状況に合っているかを確認しておきましょう。
学費と追加費用
通信制高校は学校やコースによって費用に差があります。
- 基本的な学費
- サポート費用や指導料
- 教材費やスクーリング費用
見かけの学費だけでなく、総額でどの程度かかるのかを確認しておくことが大切です。
卒業率・進路実績
学校選びでは、卒業後の進路や実績も一つの判断材料になります。
- 卒業率の目安
- 進学・就職の実績
- サポートの内容
ただし、数値だけで判断するのではなく、子どもの状況に合ったサポートがあるかもあわせて確認することが重要です。
「子どもに合うか」が最も重要
これまでのポイントを踏まえたうえで、最終的に最も重要なのは子どもに合っているかどうかです。
同じ通信制高校でも、合えば無理なく続けられますが、合わない場合は負担になりやすくなります。
そのため、「評判」や「知名度」だけで判断するのではなく、学習スタイルやサポート内容が合っているかを基準に検討することが大切です。
通信制高校の選び方については、別記事「通信制高校の選び方|元高校教師が失敗しない10のポイントを解説」でも詳しく解説しています。
タイプ別に見る通信制高校の選び方

ここまで通信制高校の特徴を見てきましたが、実際には「どの学校が良いか」よりも、子どもの状況に合っているかが重要になります。
ここでは、よくあるケース別に、どのようなタイプが選択肢になりやすいかを整理します。
不登校の経験がある子どもの場合
不登校の経験がある場合は、まず無理なく続けられる環境かどうかが重要になります。
- サポート重視型(個別対応・面談あり)
- 通学頻度を調整できる学校
- 少人数・安心できる環境
特に最初の段階では、学習内容よりも通えるか、続けられるかどうか、ということを優先して考えることが現実的です。
ADHDの特性がある子どもの場合
ADHDの特性がある場合は、学習ペースや環境の自由度が大きなポイントになります。
- 自由型(オンライン中心・時間の制約が少ない)
- タブレット・動画学習に対応している学校
- 自分のペースで進められる仕組み
もし自己管理が難しい場合は、サポート体制がある学校もあわせて検討すると安心です。
勉強が苦手な子どもの場合
勉強に苦手意識がある場合は、分かるところから始められる環境かどうか、ということが重要になります。
- サポート重視型(基礎から指導)
- 個別指導やフォローがある学校
- 無理のない進度で学べる仕組み
内容の難しさよりも、理解しながら進められるかどうかを基準に選ぶことが大切です。
いずれの場合も、実際の学習環境やサポート内容は学校ごとに異なるので、複数校を比較しながら、子どもに合う環境を確認していくことが重要です。
通信制高校の比較・選び方に関するよくある質問(FAQ)
ここまで通信制高校の特徴や選び方について解説してきましたが、実際に検討する中で細かな疑問や不安を感じることもあると思います。
特に、「費用はどのくらいかかるのか」「本当に通えるのか」「どうやって学校を選べばよいのか」といった点は、多くのお父さんやお母さんが気になるポイントだと思います。
ここでは、通信制高校の比較や選び方に関してよくある質問をまとめています。判断の参考として確認してみてください。
Q. 通信制高校はどのくらいの学費がかかりますか?
A.通信制高校の学費は学校やコースによって差がありますが、一般的には年間で数十万円〜100万円前後が目安とされています。
公立の場合は比較的低く抑えられますが、私立やサポート体制が充実している学校では費用が高くなる傾向があります。
また、授業料以外にもサポート費用や教材費、スクーリング費用などがかかる場合があるため、総額で確認することが重要です。
学校ごとに内容や費用の内訳が異なるため、複数校の資料を取り寄せて比較しながら検討すると判断しやすくなります。
Q. 通信制高校でも卒業できますか?
A.通信制高校でも、必要な単位を取得し、レポート提出やスクーリングなどの条件を満たせば卒業することは可能です。
ただし、全日制と比べて自己管理が求められるため、学習の進め方や生活リズムが合わない場合は継続が難しくなることもあります。
そのため、子どもに合った学習スタイルやサポート体制のある学校を選ぶことが重要です。
学校ごとにサポート内容が異なるため、事前に比較しながら検討しておくと安心です。
Q. 不登校の子どもでも本当に通えますか?
A.不登校の経験がある子どもでも、通信制高校に通っていることは多くあります。
通学頻度を調整できたり、オンライン中心で学べる学校もあるため、無理のない形でスタートしやすいのが特徴です。
ただし、「どの学校でも通える」というわけではなく、子どもの状況に合った環境を選ぶことが重要になります。
特に最初はサポート体制や通学の負担を確認しながら、続けやすい環境かどうかを基準に検討していくと安心です。
不登校の子どもと通信制高校については、別記事「不登校で内申点は絶望的?元高校教師が教える「通信制高校」というもう一つの進路」で解説していますので、あわせてご覧ください。
Q. 学校ごとの違いはどこを見ればいいですか?
A.学校ごとの違いを見る際は、「学習スタイル」「サポート体制」「通学頻度」の3点を中心に確認すると分かりやすくなります。
例えば、オンライン中心か通学が必要か、個別指導や面談などのサポートがどの程度あるかといった点は、通いやすさや継続に大きく影響します。
また、同じ通信制高校でもコースによって内容が異なる場合があるため、細かい違いも確認しておくことが重要です。
実際の環境やサポート内容は資料で具体的に比較できるため、複数校を見比べながら検討すると判断しやすくなります。
Q. 子どもに合う学校はどうやって判断すればいいですか?
A.子どもに合う学校を判断する際は、「無理なく続けられるか」という視点で考えることが重要です。
具体的には、通学の負担が大きすぎないか、学習スタイルが合っているか、サポート体制が必要なレベルに合っているかを確認します。
例えば、不登校の経験がある場合はサポート重視型、マイペースで進めたい場合は自由型といったように、状況に応じて方向性を決めると判断しやすくなります。
最終的には、資料や説明をもとに複数校を比較しながら、子どもが無理なく通えそうかを基準に検討していくことが大切です。
Q. 学校見学や体験はできますか?
A.多くの通信制高校では、学校見学や個別相談、体験授業などを実施しています。
実際の雰囲気や通学イメージを確認できるため、子どもに合うかどうかを判断するうえで参考になります。
ただし、学校によって実施内容や時期が異なるため、事前に確認しておくことが必要です。
まずは資料で情報を整理し、その中から気になる学校をいくつか絞って見学や相談を検討すると進めやすくなります。
Q. 資料請求をすると、しつこい連絡は来ませんか?
A.資料請求をすると、学校から電話やメールで連絡が来る場合はありますが、一般的にしつこく何度も連絡が続くことは多くありません。
主な目的は、学校説明や見学の案内などの情報提供です。
ただし、連絡の頻度や方法は学校によって異なるため、気になる場合は申込時に連絡方法を確認したり、不要な場合ははっきり伝えることも可能です。
複数校を比較するための情報収集として活用する方が多いため、過度に心配する必要はありません。
Q. 何校くらい比較するのが一般的ですか?
A.通信制高校を検討する場合、一般的には2〜3校程度を比較するケースが多いです。
1校だけでは違いが分かりにくいため、複数の学校を見比べることで、子どもに合う環境を判断しやすくなります。
特に、学習スタイルやサポート体制、通学の負担などは学校ごとに差があるため、実際の内容を確認しながら比較することが重要です。
まずは気になる学校をいくつか絞り、資料を取り寄せて違いを整理していくと進めやすくなります。
Q. 途中で学校を変えることはできますか?
A.通信制高校では、条件を満たせば途中で転校することは可能です。
実際に、子どもに合わないと感じた場合に環境を見直す場合もあります。
ただし、これまでに取得した単位の扱いや、転入の時期・手続きなどは学校ごとに異なるため、事前に確認しておくことが重要です。
また、最初の段階で複数校を比較し、子どもに合いそうな環境を選んでおくことで、途中での負担を減らすことにもつながります。
Q. まず何から始めればいいですか?
A.まずは通信制高校のタイプや特徴を整理し、子どもに合いそうな方向性を把握することから始めるのがおすすめです。
その上で、気になる学校を2〜3校ほど選び、資料を取り寄せて具体的な違いを比較していきます。
通信制高校は学校ごとに学習スタイルやサポート体制が大きく異なるため、実際の内容を確認しながら検討することが重要です。
無理に一校に絞るのではなく、複数の選択肢を見比べることで、子どもに合う環境が見えやすくなります。
このFAQですべての疑問を解消できているわけではありませんが、学校選びの参考としてご活用ください。
ご家庭や子どもの状況によって適した選択は変わるため、気になる点は資料や説明を確認しながら、無理のない形で比較・検討していくことが大切です。
まとめ|通信制高校は「比較して選ぶ」が失敗を防ぐポイント
通信制高校は学校ごとに学習スタイルやサポート体制が大きく異なるので、どこが良い学校かではなく子どもに合うかどうかで選ぶことが重要です。
そのためには、まずタイプごとの違いを整理し、その上で複数の学校を比較しながら判断していく流れが現実的です。
1校だけで決めるのではなく、学習環境やサポート内容、通学の負担などを見比べることで、子どもに無理のない選択がしやすくなります。
通信制高校は選択肢が多いため、最初からすべてを把握するのは難しいですが、資料を取り寄せて比較していくことで、少しずつ方向性が見えてきます。
サイト運営者:元赤点教師
元高校教師(教員歴15年)。進路指導部や各学年の担任として多くの生徒や保護者の相談に関わってきました。子どもの頃は勉強が苦手で赤点ばかりの生徒でしたが、その経験から「勉強が苦手な子の気持ち」がよく分かります。現在は、勉強や学校生活に悩む子どもを持つ保護者の方へ向けて、教育情報を分かりやすく発信しています。また、発達特性(ADHD)や勉強が苦手な子の学習方法について、現場経験をもとに解説しています。私についてはプロフィールで簡単な生い立ちを書いています。
